ボイストレーニング

オペラ歌手が教えます!高い声をラクに出す方法

気持ちよく歌っていても高い音を出そうとすると喉が痛い、音程が外れる、ボリュームが小さくなってしまう、そもそも出ない…。

高い声を出すのはとても難しいですね。

男性でも女性でも高い声をラクに出すテクニックを、3オクターブ以上を自在に歌うオペラ歌手が教えます。

目次

1. 高い声を歌う時の問題点

  1.高い声が出ない、ボリュームが小さくなる

  2.喉が痛くなる

  3.音程(ピッチ)が外れる

2.全身、のどをリラックスさせる

3.息の流れをまず意識

4.高い音が出てくる少し前から準備

5.歌ってみましょう

1.  高い声を歌う時の問題点

高い声が出ない場合、原因がいくつか考えられます。

まずは高い音を歌った時に出てくる問題から探っていきましょう。

  1.高い声が出ない、ボリュームが小さくなる

女性、男性で歌える音域(キー)がまず違い、女性でもソプラノは高い声、メゾソプラノ・アルトは低い声、男性でもテノールは高い声、バリトン・バスは低い声が出ます。

これはひとりひとり喉の中にある「声帯」のかたちによって変わり、低い声種ほど高い声を出すのは難しいのです。

高い声が出ない、ボリュームが小さくなってしまうのは、声種と曲のキーが合ってない場合が考えられるので、キーを自分が出せる高い音に合わせて調整してみましょう。

  2.喉が痛くなる

高い音を出そうと無理に張り上げたり叫ぶと、喉に力が入り過ぎて「声帯」がこすれて炎症を起こし痛みが出ます。

「声帯」は気道に張られた2枚の薄い膜で、息が通るときに合わさることで声が出る仕組み。

合わさり方が強すぎても、隙間が開いていてもきれいな声が出ないので、喉を力ませないように、そして緩ませすぎないように息の通し方でコントロールすることが大切です。

  3.音程(ピッチ)が外れる

高い音を出す時には「声帯」が引っ張られて薄くなるため、コントロールが難しくなり音程も外れやすくなります。

イメージした音が出せるようになるまでは、いきなり大きな声で無理やり合わせるのではなく、小さな声で正しい音を出す練習をすると「声帯」をやわらかく伸ばせるようになり効果的です。

2.全身、のどをリラックスさせる

喉に力が入ってしまって高い音が出ない場合には、喉や首の周りだけでなく、肩、腕、胸、お腹、背中、太ももにも力が入っているケースが多くあります。

上手に歌うには腹式呼吸が効果的ですが、これらの筋肉はスムーズな呼吸と連動しているため、常に程よくリラックスしていなければなりません。

歌う前には軽くストレッチをして全身をほぐし、意識的に首の中の気管、喉、口の中をポカっと空けておくと、息の通りがスムーズになり、喉の力みも軽減されます。

3.息の流れをまず意識

高い音を出そうと喉が閉まってしまうのは、通り抜ける息の勢いが弱いからとも考えられます。

高い音は喉からではなく、鼻やおでこにある、笛に開いているような穴から出るとイメージ。

そのイメージした穴から、細く鋭く息を吐き出しながら声を出してみてください。

最初は小さな音でも構いません。

高い音が抜けていく穴がポイントなので、そのポイント目がけてより勢いをつけて強く息を吐き出しながら声を出す練習を重ね、徐々に声のボリュームを大きくしていくと、少しずつ高い音が出るようになります。

4.高い音が出てくる少し前から準備

高い音は出るのに、曲の中ではスムーズに歌えない、どうしても喉に力が入ってしまう場合は、高い音が出てくる前のフレーズから準備しましょう。

高い音を歌う時には息の勢いが必要なので、その場でいきなり勢いをつけようとすると、喉が力んでしまいます。

音が上がっていくメロディーの場合には、低めの音の時から少しずつ勢いを増して高い音がピークになるように、息の使い方を曲に合わせてコントロールするのが効果的。

いきなり高音から始まる曲の場合には、前奏の間やカウントを取りながら、集中して高い音が出るポイントをイメージ、そこにまず息を当ててから声が出せれば喉の力みは抑えられます。

5.歌ってみましょう

まず自分の声種がどれなのかを知ることが第一歩。アルトやバスのひとはキーの調整と、低音ボイスを聴かせられる選曲にするなど、自分の声の魅力を探してみましょう。

ソプラノやテノールなど軽く高い声をもっているのであれば、喉が力まないよう息をコントロールするとラクに高い音が出せるようになります。

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