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ボーカリストのためのリズムトレーニング 応用編

ボーカリストのためのリズムトレーニング、第3回は応用編、リズムの常識を覆すリズムの捉え方をご紹介します。

今までのリズムの見方、聞き方が変わる「生きたリズム」の捉え方です。


目次


1、リズムは一定なのか?

2、生きたリズムとは

3、リズムの捉え方を変えると歌が上手くなる

4、小節単位のリズム

5、曲の構成単位のリズム 心地よいズレが躍動感を生む

6、まとめ


◆リズムは一定なのか?


実は、生演奏の世界ではリズム(テンポ)は一定ではありません。

常にリズムは変化します。厳格に一定のテンポで演奏される音楽は、リズムが死んだようになり聞く人の心に届かないのです。

機械のように正確にリズムを刻む事が求められがちです。実際に、プロのミュージシャンは機械の音(クリック音)に合わせて演奏し、録音しています。

しかし、プロはそのクリック音をガイドとしか聞いていません。

正確無比なクリック音に、自分の生きた、躍動感のあるリズムを乗せて演奏しているのです。


◆生きたリズムとは


クリック音は機械が作る正確なテンポです。では、生身の人間が生み出す生きたリズムとはどんなものなのでしょうか?

リズムを文章で理解するのは難しいのですが、生きたリズムと機械のクリック音を比較して一言で表すなら、「生きたリズムは定期的に揺れている」のです。


前回までのリズムトレーニングで、メトロノームに合わせて正確なリズムを刻むトレーニングをご紹介しました。それと矛盾を覚える方もいるでしょう。

分かり易い例をご紹介すると、カラオケでバラードを歌う際に、Aメロは比較的ゆっくりと歌い、サビに入るとやや早く情感を込めて歌う場合があると思います。

さらに、クラシックの演奏を聴いていると、指揮者がタクトを振る速さ(テンポ)が一定でない事に気付くでしょう。


◆リズムの捉え方を変えると歌が上手くなる


プロのミュージシャンがクリック音をガイドとしてしか聞いていない事、クラシック音楽の指揮者がテンポ(リズム)を自在に変える事。

これは、生きたリズムが一定間隔で機械的に刻むリズムではない事の証明です。

聴く人の心に届くリズム感で歌を歌えば、カラオケでもバンドでも格段に歌がうまくなります。

では、生きたリズムの捉え方とはどうすれば身に付けられるのでしょうか?

それには、リズムの捉え方の単位から学ぶ必要があります。


◆小節単位のリズム


音楽の基本単位、1小節。

4分の4拍子の場合、1小節には4分音符が4つ入る事はご説明しました。

メトロノーム、クリック音ではこの4つの4分音符の間隔が均等になっています。
実は、生きたリズムでは4分音符の間隔が均等ではありません。

2拍、4拍目がわずかに後ろへズレています。これを「後ノリ」ともいいます。

この「後ノリ」によってリズムに重みが増し、躍動感あるリズムを作り出します。


「後ノリ」の対義語は「前ノリ」ですが、これは音楽の世界において、多くは正確無比なメトロノームのタイミングでリズムを刻む事を指します。

「前ノリで歌って」と言われたら、バックの演奏のリズムをしっかり聞いて、遅れないように歌いましょう。


◆曲の構成単位のリズム 心地よいズレが躍動感を生む


曲には、イントロ、Aメロ、サビ、間奏、Aメロ・サビの繰り返し、エンディングと様々な構成単位があります。

流行りのボカロ曲では、イントロからサビ、エンディングまで一定のテンポ、リズムで演奏や歌が入っている曲がほとんどです。


しかし、優れたプロデューサーや打ち込みプログラマーの曲をよく聴き込むと違いが分かります。

彼らは意図的に曲の構成ごとにテンポ(リズム)を変えています。BPMを一定の数値で固定せず、Aメロ、サビと構成に応じたテンポの設定変更をしているのです。

これにより、無機的になりがちなボカロ曲を生身の人間が歌唱するのと遜色ないレベルにまで引き上げているのです。


一定間隔のリズムとは違う、心地よい微妙なズレが躍動感ある楽曲を生んでいるのです。


◆まとめ


三回に渡ってボーカリストのためのリズムトレーニングをご紹介しました。

リズム感は一朝一夕で身に付くものではなく、日々の繰り返しの中で培う地道なトレーニングが必要です。

一旦身に付けたリズム感は、カラオケやバンドの中で応用して歌う事で一層磨かれます。

歌をうまく歌うためのリズムトレーニングを日常生活の中で取り入れるようにして下さい。


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