音楽を通じて子どもの情操教育を図るリトミックが注目を集めています。
ピアノや英会話といった習い事には、習い始める適切な年齢があります。
例えばピアノ教室の場合、ピアノの鍵盤を演奏出来る最低限の年齢や体格的な制限があります。
吹奏楽で使われる楽器は、一定の肺活量がないと上手く演奏できません。
そうした理由で、吹奏楽は中学生から始める子どもが多いのです。
では、新しい音楽教育であるリトミックは何歳から始めるのが効果的なのでしょう?
目次
◆子どもの習い事には集中力が必要
どんな習い事でも、子どもの集中力が試されます。
ピアノを前にして譜面を見ながら演奏する。発表会で多勢のお客さんを前にピアノを披露する。
小さな子どもにとって、集中力が必要な時間です。
一般に子どもの集中力は「年齢+1分」が限界とされています。
つまり、3歳の子どもなら3歳+1=4分、5歳なら5歳+1=6分しか子どもの集中力は続きません。
親御さんにとってはわずか4分間しか続かない集中力はショックな数字でしょう。
しかし、小さな子どもにとって世界は不思議な魅力に溢れています。
見たことのない楽器、不思議な音、周りにいる子どもたち。
そんな子どもの興味を惹きつける環境で、大人の要求する時間内に集中力を維持するのは無理な話です。
集中力が続かない子どもを心配するより、むしろ周囲の環境に興味を次々と示す好奇心を褒めてあげるべきではないでしょうか。
◆リトミックを始める年齢の正解とは?
好奇心は子どもの専売特許。好奇心は生まれて間もない赤ちゃんにもあります。
光りの射す方向へ顔を向けたり、音の鳴る方へ笑顔で応えたりと周囲の環境に興味津々です。
そんな子どもの好奇心をリトミックは大切に育てます。
つまり、リトミックを始める年齢の正解とは、0歳からでも可能なのです。
ピアノ教室はピアノを弾くこと、ピアノの音を聴くこと、またピアノを弾くための知識などを学びます。
ピアノは0歳ではさすがに弾けません。
リトミックでは、音楽を体で感じる、感じた音楽を子ども自身が表現することを体感します。
音楽を体で感じるなら、音に好奇心のある0歳でも可能です。
ですから、リトミック教室は0歳児でも可能なのです。
◆年齢にあったレッスンがあるリトミック
0歳児でも始められるリトミック。当然、1歳児、2歳児、3歳児と年齢に合ったレッスンが用意されています。
例えば、1歳児の場合、1歳児は物まねを始める時期です。周りの人(大人)が何よりのお手本です。
音楽のリズムが良くなるポイントは吸収力が良くなること。
お母さんといっしょに、心地よい音楽の中で反応しながら、周りの子どもたちとの触れあいを経験していきます。
1歳児のリトミックでは、子どもの好奇心を満たすため、マラカスなどの楽器以外にシールや折り紙も使い、子どもの集中力を絶やさない工夫もあります。
物まねから始まる、「良い音楽と親子の愛情ある語りかけ」を是非味わってください。
親子で楽しめるのもリトミックの魅力のひとつです。
子どもも5歳くらいになると、自己表現能力が高まっています。
リトミックでは、自己表現能力を向上させるために、 心のコントロール(情動)の安定期である5歳児にも着目しています。
5歳ともなると、ともだちとの関係を把握したり、いろいろなことをともだちと協力したりしてできるようになります。
リトミックの活動でも、お母さんとから、ともだちと2人で、みんなでと、自己表現能力の方法もグレードアップしていきます。
さらに、一つの要素をこなしながら、もう一つの要素を考え、こなしていくという表現の中で、マルチタスク(複数同時)の思考を育みます。
ともだちの前で表現することで、集中力や積極性を養い、思考力と行動表現力を高めていくのです。
◆まとめ
リトミックは子どもの好奇心と集中力に着目し、音楽を聴く力だけでなく表現能力を高める習い事です。
0歳児からでも始められる、親子でリトミックはいかがでしょう。