ボイストレーニングをしている方は、丹田という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。
美しい発声をする為には、丹田(たんでん)周辺に注目し、鍛えたり整えたりする必要があるからです。
最近は、歌だけでなく話し方のトレーニングにも欠かせない練習法のひとつとしても知られています。
さらに歌や話し方など“発声”に関わる分野の他にも、剣道・野球・ゴルフ・テニスなどの運動面で、丹田を基本とした姿勢や体幹作りが注目されています。
いったい、丹田を使った発声トレーニングとはどんなもので、どうすれば良いのか、具体的な方法について質問回答方式で一つずつ説明していきます。
目次
1、どうして丹田式・発声トレーニングをすると、美しい声が出るようになるのですか?
2、丹田ってどこにあるのですか?そして美声の他に期待されている効果やメリットとはなんですか?
Q、どうして丹田式・発声トレーニングをすると、美しい声が出るようになるのですか?
丹田式の発声を行うことで、普段の生活において足だけなく丹田(体の中心部)にも力を入れて体を支えられるようになります。
体の軸が安定することで美声を出やすくなるのです。
丹田を意識せずに立っているときよりも、体全体のバランスが整い、全身に余計な力も入りにくくなるからです。
すでにご存知の方が多いと思いますが、高い音で美声音を出しやすくするには体の“力み“が抜けた状態であることが必要です。
丹田をポイントに発声法が身につくことで美しい高音が出やすくなるのは体の原理に合った方法なのです。
Q、丹田ってどこにあるのですか?そして美声の他に期待されている効果やメリットとはなんですか?
丹田は、体の中心部にあります。
まずは、おヘソの下に指2〜3本を当ててみてください。
その位置から内部(奥)に位置する、体の中心部に丹田があります。
図で見ると、だいたいの位置がイメージしていただけると思います。
もし、イメージがわかない場合は、鏡の前に立って指を当てて、自分の丹田の位置を確かめてみることをおすすめします。
丹田トレーニングの効果は全体的に声が出しやすくなるだけでなく、声量がアップしたり音程が安定化されたという感想が多く聞かれます。
他にも、喉が潤い乾きにくい状態を保つことができ、マイクを使って歌うときに楽になったという声も多いです。
歌が上手くなりたい人だけでなく、正しい発声で美しく話したい人には特に人気のトレーニングとなっています。
○丹田をポイントとした正しい姿勢とその作り方
1、足を肩幅に開いて立ち、肩の力を抜くために大きなため息をつきましょう。
2、膝を少しした方向に下ろし膝を軽く内側に入れましょう。
3、お腹が痛いイメージを思い出して、お腹を内側に引きよせましょう。
(慣れないうちは、少し苦しいかもしれません。力を抜いた状態で正しい姿勢を作ることを意識して繰り返し練習することで、自然にできるようになります。)
あなたの丹田姿勢が正しいかどうかをチェックしましょう。
あなたの太ももの前面は痛くないですか?前面ではなくて内側が痛い状態が好ましいです。
最後に、軽く足に力を入れて太もも内側が痛くなることを確認するするといいでしょう。
これで丹田姿勢は完成ですが、ここまでくると丹田に、力を入れるというよりも“丹田を軸にして体を支え整える”というイメージが湧きやすいことに気づかれることでしょう。
まとめ
丹田をポイント軸にした正しい姿勢ができたら、次はぜひ、腹式呼吸を取り入れながら歌ってみましょう。
さらに、綺麗な伸びのある歌声に驚かれることでしょう。
多くの方が、丹田トレーニング姿勢のときとそうでないときの歌いやすさに違いをすぐに感じとってステップアップされています。
余裕を持った状態で楽に美しく歌いたい!と思われる方はぜひ、まず、この丹田をポイント軸とした姿勢を身につけ、声量を高め、喉の苦しさを感じることなく、高い美声を楽しんでください。
もし、この丹田をポイントとした姿勢作りの感覚が掴みにくく難しいと感じられた方には、他に簡単な方法があります。
それは、重心を片足に置いて立つことです。
モデルやアニメのヒーローが“決めスタイル”で立つ時のように、どちらかの足に体重をかけるだけで丹田を軸にした姿勢になります。
注意点は、上半身を軸となる足の側に寄せることで、これだけで、声が出しやすくなるという変化が感じられることでしょう。