プロボーカリストになるためには、いったいどんな技を身に着ければいいのでしょう。
ぱっと思いつくだけでも「発声」「発音」「腹式呼吸」などの基礎系から、「表現力」「ビブラート」などのテクニック系まで、様々な要素があります。
その中でも今回は、多くのひとが苦手とする高音域をマスターするために欠かせない「ミックスボイス」についてご紹介します。
目次
1、高音域を上手に歌う
ミックスボイスをご存じでしょうか。
ミックスボイスをマスターすると、地声では歌いにくい高音域を、地声のような力強い声のまま楽に歌えるようになります。
高音域を地声で苦しそうに歌う歌手を、誰でも一度はテレビなどで見たことがあるのではないでしょうか。
歌う側が苦しそだと、聴く側も何となく喉が締め付けられるようで、苦しい気がしてきます。
楽曲の盛り上がりには欠かせない高音域ですが、地声で高音域を歌うと音域が狭くなるだけでなく、すぐに喉を傷めてしまいます。
そこで高音域を上手に歌うボーカリストは、必ずと言っていいほどミックスボイスを使っています。
あなたは高い音はどの音まで出ますか?限界を自分で決めていませんか?
もし限界を自分で決めているなら、プロによる指導の下でミックスボイスをマスターすることで、あなたの音域がより広がる可能性は十分にあります。
2、ミックスボイスを極める!
ミックスボイスをマスターするためには、喉、声帯、横隔膜、鼻腔などを正しく使って発声す必要があります。
しかし、自己流でレッスンしている人の多くは、喉と声帯の違いや、横隔膜の位置などを正確に理解できていません。
ボーカリストにとっては体全体が楽器です。体の使い方次第で、可能音域はがらっと変わるのです。
しかし声帯や横隔膜の動きは外から見て確認することができません。
そのため、自己流でミックスボイスをマスターするのは容易ではありません。
プロのボーカリストに体の使い方、歌うときに意識する場所、息の送り方などを細かく指導してもらい、ミックスボイスをちきんとマスターすることをお勧めします。
2ー1、メリット① 音域
ミックスボイスを極めるといいことが連鎖します。
まずは先ほど述べた音域。あなたの思っている高音域の限界は本当のあなたの限界ではないかもしれません。
プロボーカリストの指導でその壁をぜひ超えてください。
一音でも半音でも音域が広がると、表現の幅が広がります。
表現の幅が広がると、歌うことがさらに楽しくなります。一度習得した技は一生の宝なのです。
2ー2、メリット② 余裕
ミックスボイスをマスターすると、高い音も楽に歌えるようになるので、余裕がうまれます。
先ほど地声で苦しそうに歌うと聴く側まで苦しくなると言いましたが、余裕のなさも同様に聴く側にも伝わります。
余裕のないステージは、「これが私の限界です」と聴衆に暴露するのと同じことです。
そうなると、聴く人たちは子どもの発表会を見守るような気持ちになり、歌を楽しむところまで気持ちが回りません。
一方、余裕たっぷりに歌う様子は、聞く人をリラックスさせ、聞く側にも歌の世界に浸る余裕がうまれます。
歌詞の一部に共感して涙する人さえいるかもしれません。
3、まとめ
歌には人を感動させる力があります。
しかし、どんなに気持ちを込めて歌っても、そこに技術が伴っていなければその思いは聴く人に伝わりません。
聴く人が感動する歌を歌えるようになるには、ひたすらレッスンして、技に磨きをかけるしかありません。
ステージに立って歌うときは誰もが孤独と緊張に直面しますが、助けてくれるのは他でもない自分の努力だけです。
ぜひミックスボイスを極めて、歌で表現することを楽しんでください。
そして、聴く人をあなたの歌の世界に惹きつけてください。
聞く人をあなたの声で歌の世界に惹きこむことができたら、それは立派なプロボーカリストです。