幼稚園、保育園では先生がピアノを弾き、お友達と大きな声で毎日歌います。
しかし小学校に入ると音楽に触れる機会が減り、それまでよく歌っていたお子さんが音楽から離れていくという事が多々あるようです。
歌うこと、歌を通して自分を表現することについて考えていきましょう!
目次
1、小学校に入ったら?
幼稚園、保育園では遊びを通して季節を感じ、その経験を経た上で季節の歌を歌います。
先生のピアノに合わせて、一生懸命大きな声で歌う園児たちの姿は可愛らしいですよね。
しかし、小学校にはいったら?
もちろん歌を歌う機会はありますが、音楽の授業というくくりになって歌う事が急に堅苦しい作業と化してしまいます。
今まで楽譜を見て歌う事がなかったのに、音楽の教科書を見て歌うことも増えます。
音符をしっかり身体で理解していないまま、リコーダーやピアニカなどの楽器を弾く事にもなります。
さらに、幼稚園、保育園よりも1クラスの人数が増える場合だと、全員で歌う場面では自分はあまり声をださなくてもいいや。という子もいるかもしれません。
未就学の時にはあんなに好きだった音楽なのに、だんだん苦手意識が芽生えてくるわけです。
それではあまりにももったいないですよね!
2、声は衰える!
自転車は一度乗れるようになると、しばらくブランクがあっても乗れます。
しかし歌や声はどうでしょうか。
声は声帯を震わせて出ますが、震わせているのは声帯自体ではなく周りの筋肉です。
未就学時にたくさん歌って柔らかくなっていた喉の筋肉は、使わなくなることでどんどん衰えていきます。
そうなると自転車と同じようにとは行きません。
そうこうしているうちに、昔はもっと声が出てたのになとなるわけです。
本来大人よりもしなやかで柔らかい筋肉を持つこどもたちはレッスン次第でとても上手に声をコントロールできるようになります。
ではどのようにして声を鍛えていけばよいのでしょうか。
3、まねっこ遊び
お子さんに「好きな動物はなんですか?」と聞きます。
そしてその鳴き声を動作をつけて真似してみます。
例えばキツネだったとします。
ボールを遠くに投げるような手の動きをつけて、少し高めの声で「コーーン」と鳴きまねをしてみましょう。
おそらく大半の子どもたちが裏声、いわゆるファルセットで鳴きまねをしているはずです。
次にライオンなら、足を開いてやや中腰、手は爪を立てるようなポーズをしながら、低めの声で「ガオーー」と言ってみましょう。
この場合はさっきの裏声とは違い、重々しい地声で少しがなり声のようになりそうですね。
ことりなら「ぴぴぴ」とスタッカートのように軽やかに、馬なら「ヒヒ~~~ン」とビブラートの要素も含まれるかもしれません。
きっと大人には思いつかないような発想で色々な鳴きまねをしてくれそうですよね。
普段出さないような声色や、強弱、高低差などを遊びを通して体験することができます。
4、まとめ
歌や音楽が嫌い!というお子さんはゼロに近いのではないかなと思います。
それが徐々に年齢が上がるごとに苦手意識や恥ずかしさなどが原因で歌う事から離れていってしまうお子さんが多いのは非常に残念です。
大人の方のレッスンにも通づるところは多々ありますが、特にお子さまの歌のレッスンでは単に音楽の知識を勉強すのではなく、前述したような「遊び」や「イメージ」などを通して声をトレーニングしていきます。
そのことによって音程の調整や強弱のつけ方がとても上手になり、その結果、表現力がぐっと良くなります。
自分の気持ちを歌で表現できる楽しさをぜひお子さんたちに知ってもらいたいと思います!