ボイストレーニング

現役ボイストレーナーが語るボイストレーニングの現実!?

日々レッスンをしていると、ボーカル教室に通えば、簡単に歌がうまくなれると思っている方が多いように感じます。

歌が身近なものだからかもしれませんし、世間では『びっくりするほどうまくなる』 とか

『○日間で歌がうまくなる』 とか『誰でも簡単にできる』などといって教室や本をPRする方が多いからかもしれません。

確かに、少しずつの変化はあると思います。

ですがそんなに短期間で歌がうまくなることは現実ではあり得ません。

長い目で見て、焦らず自分のペースで取り組んでいただけたらと思います。

目次

1、歌はスポーツと一緒です

2、誰でもうまくなれます

3、なぜ『効果のないボイトレ』が存在するのか?

4、体の状態に合わせる

5、まとめ

歌はスポーツと一緒です

歌は全身を使いますので、スポーツと一緒です。

アスリートの方がその競技のために日々体づくりをするように気持ちよく歌が歌える体になるまでには何年もかかるものです。

個人差はありますが、今歌を始めたとしたら効率の良い方法でやっても2年近くかかります。普通に歌っているだけだと3年かかります。

まずその現実を把握していただいた上で、取り組んでいただけたらと思います。

誰でもうまくなれます

誰でも気持ちよく、自由に歌が歌えるようになります。

声が育っていく過程に立ち会っているといつも奇跡だな~と思うのですが人間の体は本来、楽器になるようにできているのです。

時間がかかるものなので途中でやめてしまう方も多いのですが、ある程度音域が広がり、思うように歌えるところまで続けた方は今、歌うことが本当に楽しそうです。

今まで音が出なくて選ばなかった高音の多い曲を積極的に選んだり、『もっと色々な曲を歌いたい』とレッスンを増やしたりと心も前向きになってきます。

これまで歌に対して苦手意識があった方も『自分からこんな声が出るなんて』『自分もこんな風になれるのだ』って嬉しそうにされていて、そんなところを見ると心から感動します。

歌の場合、一度技術を習得すると一生モノです。

時間はかかりますが、一生モノの技術を習得して歌ライフを楽しんでいただきたいなと思います。

なぜ『効果のないボイトレ』が存在するのか?

私は元々発声が悪く、ボーカルスクールを転々として色んな先生のレッスンを受けていた時期がありました。

どこに行っても良くなるどころかどんどん苦しくなっていって、途方に暮れる日々でした。

歌がうまくなりたくてボーカルスクールに行ったのに、なぜ効果がなかったのか?

今だからわかることですが、多くの先生は、『最終的にこうなる』という完成形を教えていて、生徒さんの体の状態に合っていないことが多いのです。

体の状態に合わせる

一般的に歌唱技術の基礎とされている『腹式呼吸』や『喉をあける』なども完成形です。

最終的には意識しなくても腹式呼吸になり、喉があくようになるのです。

歌うための体は発声器官である【喉から】神経回路ができ始め、その後【全身に】広がっていきます。

一般的には、最初に腹式呼吸の練習をすることが多いですが、喉ができていない状態で全身を使う腹式呼吸を練習しても習得できません。

色んな声(特に裏声)をたくさん出して、喉の自由度を高める方が上達への近道です。

また、多くのボイトレ本では姿勢の説明が最初に書かれていますが、最初に外から姿勢を固めてしまうと逆に力んで苦しくなることがあります。

ある程度体が自由に動くようになるまでは、自分の歌いやすい姿勢で歌っていただいた方が上達できます。

こんな風に、トレーニングは体の状態に合わせて行うとうまくいきます。

スポーツで、例えばランニングを始める時、最初は短い距離をゆっくりペースで走ることから始め、慣れてきたら距離を長くして、目標タイムを設定するなど自分の状態に合った練習をすると思います。

ボイストレーニングもそれと同じですね。

レッスンを受けていて、なかなか上達しないとか、自分に合っていないと感じたら先生を変えてみることも一つの選択肢だと思います。

少しでも多くの方が自分に合った先生・トレーニングに出逢えることを願っております。

まとめ

いかがでしたか、やはり歌がうまくなるには日々の鍛錬が必要なのですね。

しかし、誰でも努力すれば歌をうまく歌うことができます。

あなたもボイストレーニングで歌唱力を向上させてミュージックライフを楽しんでください。

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