特に空気の乾燥がひどくなるこの季節、気づいたらいつの間にか口の中が乾ききっていて歌いにくいと感じる人が多いと思います。
夢中でカラオケで好きな歌を歌ったり、練習を続けるなどして口を開けている時間が長くなると渇きやすいので要注意です。
また、大勢の人前で長時間話す必要があったり、自分の歌声を誰かに聴かせるような非日常場面では、緊張やストレスが加わり、口内の渇きが激しくなると言われています。
これらのように口の中の辛い渇きを改善するためには、室内の湿度調整をしたり、事前に歯磨きをしたり、水をこまめに飲んだり、歯を使って舌を刺激したり、緊張ほぐしなどの方法があります。
実際に、五つのポイントに留意して取り組んだ人の話を元に説明していきます。
目次
①室内の湿度調整をこまめに行うようになったKさん
私は、いつもカラオケボックスで歌うことが多かったので最初、気づかなかったのですが、ある日、友人に連れられて、いつもとは違うカラオケボックスに行った時に、ふと何だか、喉の調子の違いを感じたのです。
いつもより喉が潤っていて歌いやすいし声も出やすい。
不思議に思いながら帰る時に、発見したのがカラオケボックスの片隅に隠すように置いてあった加湿器です。
大抵カラオケボックスは乾燥している上に、クーラーや暖房を入れて歌うことが多かったので、気づかないうちに乾燥喉ができやすい環境下にいたのです。
どうしようもできないと諦めていた所あったのですが、こんなに違うことを体感してからは、カラオケの場面だけでなく、室内でも湿度を気にするようになり随分喉が楽になりました。
②事前に歯磨きをしているRさん
初めの頃、歌う練習の時にはエネルギーを使うので、結構なカロリーが必要だと思ってタンパク質を取るようにしていました。
しかし、ある日、時間がなくてファミマのから○げクンを友人と分けて食べた日から考えを変えることになりました。
食べるカロリーより、油物を避けるということです。
というのは、この油物を食べると喉が乾くのです。
他にも後日気づいたのが濃い渋味のお茶もよくないです。
喉がカラカラどころかガラガラし始めたので慌てて歯磨きをしました。
するとこれが思いの外、気持ちがよく乾き自体も抑えられることに気づいたのです。
それ以来、歌の前だけでなく喉がイガイガするときでも意識して歯磨きをするようになりました。おすすめです。
③水をこまめに飲む習慣を身につけたMさん
喉や口が渇くのは、水分が足りていない状態であることを意識して、少しずつでもできるだけ水を飲むようにしているMさんは、曲の途中にでも飲むこともあります。
というのも、もともとは歌う前に水を多めに飲んでいましたが、一曲で大体4分で、最後の方には、口や喉が乾ききっていることに気づいたからです。
たとえ、歌う場所がカラオケボックスだとしても、家の中でも、歌を歌っているときに、水が全く飲めないという状態は、ほとんどないのです。
歌の途中に、水が飲める間奏のタイミングで、一口、水を飲むのです。
曲にはよりますが、大抵は2〜3回以上は水が飲めるタイミングがあると思います。
これまで、曲中は声を出すことにに夢中になって水に飲んでなかった人は、少し意識を変えて、取り組んでみてください。
すぐに滑らかな喉の変化が実感できると思います。
留意点としては、できるだけ水を常備するようにして、ジュースや炭酸水を飲んだ後は胃が重くなったり唾液が多量に出るということを防ぐようにすることです。
④舌を歯で刺激しているSさん
Sさんは、食事中には唾液がたくさん出ているのに、どうして歌っているときには、唾液が出なくなるのかということを調べ始めました。
すると、舌を動かすことと、 歯を刺激すること、唾液が出ることなどの関連性に行き着きました。
実際に、ガムを噛むイメージで下を痛めない程度に噛むように刺激すると唾液が一気に出て喉が潤うことを実感したのです。
さらに、舌を色々な方向に動かしながら軽く噛むことで唾液が全体に出やすく広がりなるので歌う前だけでなく渇きを感じた時には行なっているそうです。
歌が好きな私にとって喉の乾燥は、もっとも避けたい状態なので気づけてとても楽になったと言われていました。
⑤自分の緊張をほぐす方法を身につけたTさん
Tさんは歌が好きで主に家で練習したりカラオケボックスで歌っていましたが、徐々にスクールやステージ上などの人前で歌う機会が増えてきたことからある変化を感じるようになりました。
過度の口や喉の渇きです。
水分をマメにとったり湿度調整、口内への刺激では治らない日が続き、Tさんは困っていました。
そして最終的にトレーナーに相談して発覚したのが緊張やストレスと乾燥の関係でした。
「あなたは、優しいから周りを気にしすぎてしまっているのでは?」というトレーナーの言葉に、思わず涙を流してしまったというTさん。
確かに、最近、上京して慣れない生活が続き緊張が続いているだけでなく、「クラスメイトは今の私の歌をどう思っているんだろう?」「トレーナーに笑われたらどうしよう」「人前でうまく歌えるかな?」などど常に考えるようになっていたのです。
このことに気づいてから、Tさんは、リラックス法として肩のストレッチや深呼吸を意識するようにしたそうです。
ヨガにも通ったりして自分の気持ちや体と向き合うようになりました。
そうすることで笑顔が増えて今では生き生きとした笑顔でスクールに通っています。
Tさんのように、歌だけでなく自分に自信がないと感じている人は、自分が気づかないうちに緊張して体も心も張り詰めた状態で副交感神経が乱れた状態に陥っていることが多いです。
小さいこどものように、何も周りを気にすることがない状態では緊張しないのです。
緊張しないようにするには、周りを気にしないようにしましょう。
とは言っても、自己中心的になり過ぎると、それはそれで、トラブルが生じてしいますので、両方、または全体を見るようにして、自分の心の中でも真ん中でいられるようにすると、ストレスが減らすことができます。
美声とともに美しい生き方も身につくように留意することをお勧めします。
まとめ
綺麗な美声を目指し、トレーニング中の方にとって、口やのどの渇きは、重要な問題です。
改善方法は、①室内の湿度を調節②事前の歯磨き③水をこまめに飲む④舌を歯で刺激する⑤緊張ほぐしなどが効果的だという報告を受けています。
それぞれの、生活環境や練習の場所に応じて、自分にあった喉に優しい歌唱法を身につけることが何よりも大切です。
常日頃から、自分の喉に注目して喉の乾きに疑問を感じた時には、原因を突き止めて歌唱力の向上につなげていきましょう。