プロの歌手の方々は、当然ながら歌の練習を日々されています。
それと同時に喉のケアもとても大事にされているのをご存知ですか?
歌の練習より喉のケアを最優先にする方もいるほど。
プロはどんな現場であっても完璧を求められます。
ベストコンディションを維持するために喉のケアは欠かせないのです。
それがプロフェッショナルの証でもあります。
もし皆さんも歌を上達させたいのであれば、まず最初に喉のケアです。
ボイストレーニングの現場でも推奨されている喉のケア方法をご紹介致しますので、ぜひ参考にして下さい。
目次
歌の上達には食の見直しを
皆さんはどのような食べ物がお好きですか?
塩辛いものはお酒も進みますよね。
キムチの辛さはご飯に合います。
チョコレートやアイスはデザートに最高、ついつい食べ過ぎちゃいますね。これら全て、喉には好ましくない食べ物です。
例えば友達とカラオケに行って、ヨーグルトや牛乳、チョコ、アイスなどを食べて、その後に歌ったら声が出にくかったという経験はありませんか。
実はこれらの食べ物が喉に膜を張ってしまい、その影響で声が出ない状態になっているのです。
また多量の塩分は体内から水分を奪ってしまいます。
コーヒー、紅茶、栄養ドリンクに含まれるカフェインも、利尿作用により体内水分を排出してしまいます。すると当然喉は酷い乾燥状態となります。
この状態で歌を練習することは、ただ声帯を傷つけているだけなのです。
ボイストレーニング前には、これらの食べ物は極力控えた方が歌の上達には近道と言えるでしょう。
喉は常に潤っている必要があります。
唾液を出す効果のある飴、ガムは必需品。
喉を使う仕事の方は必ず携帯されています。
マスクも細菌から喉を守りつつ乾燥を防ぎますので、出来れば就寝時にも使用されることをオススメします。
ボイストレーニング前にはストレッチ
大きな怪我を避けるため、殆どの人は運動前にストレッチをします。
それと同じように、喉を傷つけないためには、歌を歌う前にきちんとストレッチをする必要があります。
喉の筋肉を緩め、温め、声帯に過度な負担を掛けないように声を出す下準備をするのです。
まずは首の周りの筋肉をほぐし、顔の表情筋を柔らかくし、そして最後に喉内側のストレッチです。
やり方はどれも簡単。体操前に首をグルグル回した事はあります。
その要領で首回し、頭を左右に傾けて首筋を伸ばしたらら、手で首を軽くマッサージ。
顔の表情筋をほぐすには、口を大きく開けて縦に伸ばしたりすぼめたり、頬を膨らませたり口を尖らせたりして表情を豊かにしてみましょう。
顔が動きやすくなるのを直ぐに感じると思います。
そして最後に喉の内側のウォーミングアップです。
舌を出しあくびをするように口を開けます。この時気道を開けるように努力します。
そしてさらに舌を前に押し出すようにしましょう。
喉の奥が引っ張られるような感覚になるはずです。
これが一連の流れです。
喉のケアとは内側のことだけを指すのではなく、こうしたストレッチも含まれているのです。
健康が歌の上達には欠かせません
最も基本的なことですが、最も大切であり、最も忘れられがちな事が「健康第一」です。
病人がどのように歌の練習などするのでしょうか。
喉にとって風邪ほど怖いものはありません。
咳、発熱など、全てが喉の敵でしかありません。
充分な睡眠、栄養のある食事、適度な運動を心掛け、健康な体作りをして下さい。
もし万が一体調の不具合を感じたら、早めに休息を。
喉の調子が良くないなと思った時には塩水でうがいをしてみて下さい。
ぬるま湯に食塩水を溶かし、喉の奥に届くように上を向いてうがいを数回します。
塩化ナトリウムには滅菌効果もあり、風邪の予防にも効果が期待できますので、出来れば普段から習慣付けるようにすると良いでしょう。
また基礎体力をつけ体を鍛えれば、病気に掛かりにくくなります。
それと同時に自然と肺活量も増えます。
肺活量が増えれば、それだけ喉に負担を掛けることなく、大きな声が出せるようになるのです。
声量が無いと悩んでいる方は、肺活量を鍛えるトレーニングを取り入れられてはいかがでしょうか。
歌を歌うのは健康あってこそだということを忘れないで下さい。
まとめ
意外なことかもしれませんが「喉を休める」こともとても重要です。
歌が上達したいとばかりに大声で歌い続ける人がいますが、無理は喉によくありません。声帯に傷をつけ、声を枯らしてしまうだけです。
きちんと自分の状態を見極めて休息を取るのも、違った意味で歌の練習の一つです。
喉は声に携わる方々には本当に大切なもの。
皆さんもこれら喉のケア方法を日々意識して、ボイストレーニングに励んで下さい。