夏の日差しを浴びながら、あるいは夕暮れの風に吹かれながら、熱い演奏を全身で体験する。
夏フェスの醍醐味です。
日本には、フジロック、サマソニなど海外の音楽フェスに引けを取らない素晴らしいフェスがあります。
しかし、4大フェスだけが日本の夏フェスではありません。
日本の至る所で同時多発的に様々なフェスが開催されています。
それぞれが、独自の色を打ち出した個性的な音楽フェスです。
もしかしたら、今は小さなフェスが、数年後には大化けしてチケット入手困難な名物フェスになるかも知れません。
フェスを見つけて育てるのもオーディエンスであるあなた自身です。
さあ、夏フェスへ行きましょう!
目次
◆東北ライブハウス大作戦
いわゆる野外フェスとは趣旨が異なりますが、音楽の力の偉大さ、人を繋げる力を実感出来るムーブメントです。
2011 3.11に起きた「震災」で東北沿岸にあったライブハウスも壊滅的な被害を受けました。
しかし、「東北から音楽の火を消すな」というミュージシャンの願いに呼応した多くの人が集結し、「東北にもう一度ライブハウスを」を合言葉に「東北ライブハウス大作戦」が発動したのです。
Ustream、各地の野外イベントでの募金活動、グッズ販売と多角的に活動し、「東北ライブハウス大作戦 アコースティックツアー」が2012年に敢行されるまでになりました。
その後、各地のフェスに「東北ライブハウス大作戦」ブースを展開し日本中にその名前を知らしめるようになります。
その結果、宮古、大船渡、石巻の三ヶ所にライブハウスがオープンしました。「震災」からたったの1年半後の事でした。
音楽を多勢の仲間と体験する場がフェスであるなら、この「東北ライブハウス大作戦」もフェスと言えるでしょう。音楽が人と人を繋ぎ、ライブハウスを被災地に再建する事で未来への糧とする。
その意味で、「東北ライブハウス大作戦」はフェスの王道と言えるかも知れません。
「東北ライブハウス大作戦」は現在進行形のムーブメントです。
◆ap bank fes
2005年から開催されている環境問題をテーマにしたフェスです。
Mr.Childrenの櫻井和寿氏とプロデューサーの小林武史氏が環境問題対策、自然エネルギーなどを推進する一環から生まれた音楽フェスです。
Mr.Childrenとベーシストの亀田誠治氏を中心とするBank Bandがバックを務め、多彩なゲストが出演しています。
JUJU、小田和正、井上陽水、スピッツなど邦楽アーティストたちが名を連ねています。
2013年から2015年まで東日本大震災の被災地のために開催休止を余儀なくされましたが、2016年から「Reborn-Art Festival x ap bank Fes 2016」として復活しました。
音楽性だけでなく、2005年の初開催時には、フェスで使用される全電力を太陽発電などの自然エネルギーで賄うなど先進的な取り組みをしているフェスでもあります。
◆TOKYO IDOL FESTIVAL
略称は「TIF」。2010年から開催されている日本のアイドルによるフェスです。
2014年にはThe Wall Street Journalで「日本で見るべき夏のフェスティバル5選」にも選ばれました。Cool JAPANを象徴するフェスです。
2010年の初開催では、45組の出演アイドル、約5000人のオーディエンスでしたが年々増加し、2017年には233組(1475人)の出演アイドルと8万人を超えるオーディエンスを動員する巨大フェスとなりました。
TVで見かけるようなメジャーアイドルからローカルアイドル、自称アイドルまでが出演、会場周辺に出没するアイドルの祭典となっています。
握手会、撮影会といったファンとの交流や物販なども盛んです。
◆まとめ
4大フェスだけではない、日本の夏フェスをご紹介しました。
商業的な成功を狙うビジネスからは一線を画したフェスの存在は、音楽の力を再認識させてくれます。
日本の夏フェスは、バンド、DJ、アイドル、JAZZまで多様な音楽に触れる良い機会です。
そこには、普段の生活では得られない、生の音楽があるのです。