プロの歌手は裏声を美しく出しています。
彼らのようにできれば、いろいろなタイプの曲をカラオケで歌えるようになり、レパートリーがずいぶん増えます。
しかし裏声を綺麗に出せなかったり、裏声そのものが出ないと言う方は意外に多いものです。
かと言って地声だけで歌うのも楽しみが半減しますね。
今回も誰にでも出来る簡単な裏声の出し方をご紹介しますので、ぜひ試してみて下さい。
目次
・歌手をお手本にして練習
一番簡単で手っ取り早く、その効果を得やすいのが歌手のマネをする事です。
綺麗に裏声を出している歌手、聴いていて耳触りが良かったり、心地が良いと思える裏声を出している歌手がいれば、注意深く観察してみて下さい。
綺麗に裏声を出す人は苦しそうではなく、無理なく自然に出していませんか?
息継ぎの仕方があなたが歌う時とは違っていませんか?
このような点をよく観察してマネをしてみるのです。
上手な人をマネるというのは、実は上達への一番の近道なのです。
意識してマネているうちに、裏声が出せるようになったという方もいます。
またマネをする時には自分が出せる音域と、地声と裏声の違いを熟知しておいて下さい。
自分の音域ではないにも関わらず無闇矢鱈にマネをし続けていると、喉を痛めることになってしまいます。
プロの歌手は日々ボイストレーニングを欠かしませんし、その努力は並大抵ではありません。
そうして独自の発声法を身に付け、音域を広げて美しい裏声を出すようにしています。
マネる訓練は効果的ですが、無理はしないで下さい。
独学では習得が難しい発声方法などは、ボイストレーニングやヴォーカル教室で指導を受けられる方が良いと思います。
・裏声と地声との交互発声法
リズムをとって歌いながら裏声を出すというのは、結構テクニックがいるものです。
歌わなければ裏声は出せるという人は多いのです。
そんな方にお勧めなのが「裏声と地声を交互に発声する」練習方法です。
まずは地声を出してみて下さい。次に裏声を出します。
こうして交互に出してみると、声帯の開き具合が違うことを感じると思います。
交互発声はこの感覚を掴むトレーニングです。
この交互発声を繰り返すことで、喉がその感覚を覚え、次第に声帯を開いたり閉じたり出来るようになり、歌いながらでも綺麗な裏声が出せるようになるのです。
具体的には、ナの発音で低いC音を4拍出した後、オクターブ上のC音で4拍出します。
交互に音を伸ばすインターバル練習を行ってみて下さい。
地声で出せる声域内での低い音とオクターブ上の裏声を使い分ける時は、必ず喉の調子や筋肉の動き、声帯の開き具合を意識して、一つ一つ確認しながら発声しましょう。
意識を向けることが大切です。慣れたら半音ずつ上げていきます。
この時できればピアノなどを使って音を確認する事を心掛けて下さい。
最初は正しくても、次第に音程がズレてしまうのはよくあることです。
正しい音程で声を出すようにして下さい。
この練習は音感を養うことも出来ますし、正しいブレスのタイミングを掴むことが出来ますし。
・リラックスが裏声のコツ
裏声の最大のコツはリラックスです。
裏声が出ない要因の一つに「力の入れ過ぎ」があります。
裏声を出そう、高い声を出そうと身構えると、その気持ちが身体に余計な力を入れてしまいます。
当然喉も力んだ状態ですので柔らかな裏声は出にくくなります。
ボイストレーニングの現場で、発声前にストレッチを推奨するのはこのためです。
ストレッチによって身体を柔らかくし、余分な力を抜いて声を出しやすくしているのです。
ストレッチをして身体がリラックスできたら、喉の力を抜いて「ホ」や「ヨ」などの母音が「オ」の音で裏声を出してみます。
この時いきなり高音からスタートしてはいけません。低音から徐々に裏声へと発声の準備を整えながら声を出していきます。
この音は口腔内で音が響くので、裏声を出している感覚がわかりやすいのです。
また「マ」や「ナ」の音も柔らかいイメージがありますので、リラックスして発声出来ますし、鼻に掛かったような発声をするので、そこからスムーズに裏声に繋げやすいです。
ちなみに「ハ行」の音も喉に負担が掛かりません。
声が先に来るのではなく、息が先に来てから声を作るためです。
・急に裏声が出なくなった時の対処法
お酒を飲みすぎた翌日は声自体が枯れてしまい出にくくなります。
風邪をひいた時も同様です。
また喉を使い過ぎても声が出なくなったりします。
これらはどれも一時的なものですので、無理に練習することなく、しっかりと休息を取って喉を労わることに専念しましょう。
悪化させては元も子もありませんので、約1〜2週間は練習を休みましょう。
しかし中には別の理由から、裏声が突然出なくなるということもあるのです。
例えばポリープ。これはプロの歌手がよく患っています。
また声帯結節も声帯の使い過ぎで起きるトラブルです。
もし普段の話し声がかすれてしまったり、喉の痛みがあまりにも強い時は、早目に耳鼻咽喉科を受診するようにして下さい。
別の理由が隠れているかもしれません。
その他にも上手に歌おうという気持ちが強すぎて裏目に出てしまい、自分自身にプレッシャーを掛け、精神的な負担から声が出なくなる事もあるのです。
そんな時はまずは歌を楽しみましょう。
練習も1~2時間程度で、休憩を挟みながらやり過ぎないように。
乾燥は喉によくありませんので加湿器を使い、水分補給も行いながら、リラックスして下さい。
突然裏声が出なくなるというトラブルは、独学で行っている人がよく陥りがちです。
こういったトラブルをできるだけ避けるため、ボイストレーニングやヴォーカル教室で、正しい指導を受けてみる事をお勧めします。
・まとめ
裏声を出す練習はとても簡単なものですし、少し練習すればそのコツが掴めると思います。
裏声が綺麗に出せるようになれば、カラオケも上手くなりますし、歌える曲の幅がとても広がりますので、歌うことがもっと楽しくなります。
プロの歌手のように綺麗な裏声を目指しましょう。