巻き舌でキレイに発声したり歌ったりするには、どんな練習方法が効果的かをお教えます。
日本語を話している私達にとって巻き舌は、あまり意識する機会がありませんしあまり馴染みがありません。
しかしロシア語、スペイン語イタリア語などを習得するには、巻き舌の練習が必要です。
この時、直ぐに巻き舌が上達する人も居れば、なかなか上達しない人も居ます。
これらの違いは何なのか?そして効果的な練習について説明します。
目次
1、「ラ行」を使った巻き舌練習
巻き舌の基本の舌の動きは「ラ行」にあります。
よって、「ラ リ ル レ ロ」が複数回、含まれる早口言葉で舌の動きを練習するのが効果的です。
例文は「たっぷりラーメンとろろゴハン」です。
り→ラ、ろ→ろとラ行が複数回、特に連続で発声するところが巻き舌練習に効果があります。
ある程度、できるようになったら徐々に早く言えるように練習します。
プという撥音の直後に、ラ行がくるのも、ポイントで舌の動きが大きくなり効果的です。
他にも、パル、ピラ、プル、ペラ・・・と、大きく舌を動かして何度も繰り返して練習してみましょう。
次に、「トゥラ、トゥリ、トゥル、トゥレ」とリピートするものもあります。
油揚げの言葉を使ってアブラアゲ、アベラアゲ、bara、bara、rararararaと繰り返して練習した後、自分で意識してラ リ ル レ ロのどれかを入れ替えたり、増やしてみる事で自然に巻き舌ができるようになってきます。
以下はイタリアで有名な早口言葉で、効果的だと言われています。
ソープラ・ラ・パンカ・ラ・カープラ・カンパ
ソット・ラ・パンカ・ラ・カープラ・クレーパ
2. 早口言葉が巻き舌に有効な理由とは。
早口言葉を練習することで、意識してラ行音の発声を繰り返し行っていると、巻き舌が突然できるようになっていたという人が結構多いのです。
これは、巻き舌ができない一つの原因が、舌の筋力低下だからです。
早口言葉を繰り返し口にする事で、普段使われずに衰えていた舌の筋力が高まり活舌がよくなったからなのです。
3. 早口言葉で練習してもうまく巻き舌ができない場合
一般的に言われている、巻き舌ができない2つの主要な原因は、基本的な巻き舌のやり方が習得できていない場合と筋力の低下です。
基本的な方法が習得できていない場合は、ラ行の発音に集中して取り組んでいたり、繰り返し早口言葉を練習したりしているうちにある日、突然できるようになっている事が多いのです。
そして、一度できるようになれば、その後は自然にできるようになっていきます。
舌の筋力の低下が原因の場合は、加齢によるものと、体質的に舌の筋力の弱い人ということが言われています。
(遺伝の問題は言われていません。)これらの場合は、何度も繰り返し舌を動かして使うことで、筋力がつき巻き舌ができるようになります。
4. 巻き舌ができることのメリット
巻き舌ができるとラテン系やロシア語の言語習得に有利です。
さらに、私たちに身近な英語においても巻き舌に似た「r(アール)」サウンドが出てくるので、よりきれいな発音として通じやすくなるでしょう。
さらに口周りの筋肉が鍛えられるので、活舌がよくなり相手に聞き取りやすい発音になります。
5. 巻き舌ができる時、口の中はどうなっているの?
巻き舌の状態で発声される時 、まず初めに、口の中の舌が吐く息により外側に流されます。
次に、舌の筋力によって元の状態に戻されます。これを早く繰り返すことで、舌が上顎を何度も細かく叩く状態になり、振動します。これで巻き舌の発音が出来上がるのです。
6. 巻き舌の舌の形と意識する場所
巻き舌における舌の位置は、上顎から下方向に1ミリ離れた場所だと意識することをお勧めします。
舌の形は、下を内側に折り曲げた状態で上の歯茎の内側が最適だとされています。
難しい方は、鏡を使用してチェックしてみるといいですね。
7. まとめ
外国の言語習得などにおいて、巻き舌練習に会した方は、苦手だと思われる方がいるかもしれません。
しかしトレーニングはどこでもいつでもできますし、特別に必要な器具はありません。
さらに巻き舌のためだけでなく日常的に意識をして、舌を動かすことで活舌もよくなります。
時間があるときにラ行や早口言葉を使って、長期的に少しずつ筋肉を鍛えることをお勧めします。