音楽制作の現場において、不可欠なDTMですが、意外な使われ方をされているDTMもあります。
今回はDTMの意外な活用例についてご紹介します。
目次
◆ カラオケとDTM
ふだん行く機会の多いカラオケもDTMが活用されている分野です。
カラオケの機械の中には音源モジュール(正確には音源チップ)が内蔵されています。
そして、音源モジュールを自動演奏する事でカラオケとなるのです。
このカラオケの音源モジュールを制御しているのが、MIDI信号なのです。
デジタルのMIDI信号ですから、キー変更もテンポも思いのままになります。カラオケもDTMの恩恵による活用例なのです。
◆ プロの現場
「Pro Tools」、「Logic Pro」など世界標準となったDTM、DAW。
こうしたソフトは、VST(Virtual Studio Technology)、AUの概念・規格を取り入れ、現実のレコーディングスタジオではなく、バーチャルレコーディングスタジオを実現させました。
プリプロダクションだけでなく、DAWでレコーディングのほとんどの工程作業を行っています。
VSTiによるインストゥルメンツ、VSTに含まれるプラグインの多様なエフェクト類などが活用されています。
プロの現場で使用された現在では入手困難な往年の名器もVSTプラグインで復活しています。
余談ですが、先ほどのカラオケ用MIDIデータもこうしたプロが作っています。
リリース(発売)直後の新譜をDTMのプロが耳コピして、MIDIデータをDTMソフトを使って作成し、カラオケ会社に納品しているのです。
DAWを使ってプロが制作した音源を、別のプロが耳コピして再度DTM、DAWソフトでカラオケ用に作り直す。
デジタル⇒アナログ(耳コピ)⇒再度デジタルの流れになります。
少し意外な活用例です。
◆ DJ・シンガーソングライターのために
DTM、DAWがアマチュアにも手の届く価格と使いこなせる性能になったため、アマチュアDJやミュージシャンがDTMを活用しています。
DJなら、既存曲をDAWで再編集して自分だけのオリジナルトラックを作ったりDJブースでVSTiを演奏したりする事も可能になりました。
ノートパソコンでも起動するDTMは、アマチュアミュージシャンがライブで「打ち込み」に合わせて演奏する事も可能な時代なのです。
◆ まとめ
DTMの進歩は小型化、高性能化を目指して来ました。
その方向はDTM活用例と音楽業界の裾野を広げ、音楽市場の活性化・多様化に貢献しているのです。