プロボーカリストを目指している方にとって日々のボイストレーニングは欠かせません。
毎日発声や呼吸法をセルフチェックしながら鍛練に励んでいることでしょう。
そんな方のお悩みでよく聞くのが「発生練習では出る音が楽曲だと出ないときがある」です。
今回はそんな方におすすめな曲に強くなるボイストレーニングをご紹介します。
目次
音楽の三大要素を再確認
音楽において重要な3要素「リズム」「音程」「ハーモニー」この3つを押さえておけばきれいな音楽を奏でることができます。
まずは上記の「リズム」と「音程」を徹底的に練習しましょう。
メロディのリズムを再確認しよう!
新たに楽曲を覚える際、その音源を聞いてカラオケや自宅で歌って覚えますよね?
そのときにおすすめの練習法は「いきなり歌詞をつけて歌わない」ことです。
どういうこと?と思われた方も多いと思われますが、いきなり歌詞をつけた状態で歌わずにアクセントをつけやすいTuやTa、Kaなどの言葉で拍をしっかり意識しながらメロディのリズムをたどってみてください。
この練習によって小節のどの拍にメロディがちりばめられているのかが把握できます。
一見、そんなの簡単じゃないか!とおもわれるかもしれませんがとても重要な練習法です。
歌詞がついた状態で何となく歌っていると無意識にこのリズムがずれてしまい、もたってしまったり、走ってしまったりするのです。
あらかじめ上記のような確認をしておくことでこの無意識にずれてしまう状態を防ぐことができます。
楽譜を書ける方は確認しながら五線譜にメロディを採譜すると練習効率も上がります。
音程を正確に把握しよう!
リズム同様、楽曲を聞きながら鼻唄で覚えたりするものです。
こちらは自分の歌ったメロディを客観的に確認すると音程の精度も上がっていきます。
まずは1~4小節分のメロディをリズムの時と同じようにTuやTa、Ka、Laなどの言葉で歌ってみましょう。
先にリズムを把握しているのでメロディもすんなり頭に入って来ていると思います。
歌ったメロディをスマホやボイスレコーダーなどを使って録音してみましょう。
コツは「一曲最後まで歌わずに分かりやすい小節で区切って練習する」ことです。
この練習を初めて行った方は自分の声に違和感を感じるかもしれません。
しかしそれこそがこの練習の重要な感覚なのです。
自分が歌いながら聞こえている声と他者があなたの歌を聞いている声には少なからず差があります。
人それぞれ骨格上口腔が広かったり、口角が下向きだったりすることで音程がフラットしやすい人などがいます。
これは楽器でいうところの【楽器の特性】みたいなもので、それを理解した上で使用するのとそうでないのでは大きな差が生まれ、歌唱力にも差が出ます。
自分の声をなるべくシンプルな言葉でメロディを歌い、それを自分の耳で確認する。
これこそ歌がうまくなる為に必要な音感トレーニングと言えるでしょう。
ピアノを弾ける方はメロディをピアノで追いながら同時に歌えるように練習するとさらに効率が上がります。
最後に歌詞をつけて歌ってみよう!
リズム、メロディをしっかり把握したあなたの中にはすでに覚えた楽曲のメロディが落としこまれているはずです。
歌詞をつけて思いきり感情を込めて歌ってみましょう。
録音して聞いてみると、「あれ?ここのフレーズ音がずれてる?」や「ここのメロディリズムがもたってる?」など様々な自分へのダメだしが出てきます。
例えば、「手前のフレーズの語尾を伸ばしすぎているせいでブレスが遅れ次のフレーズの入りが遅くなってしまっている」、「この音はこの言葉で自分がフラットしやすい子音母音が使われているから注意しよう」などなど
プロボイストレーナーに指摘されるようなことが自分で気づけるようになってきます。
この感覚こそが曲に強くなる最大の能力です。
声というのは千差万別、声域、声質含め人それぞれに特性があります。
自分の声を理解して使い方を学ぶ、これを続けていくうちに歌唱力、音感、リズム感共にぐんぐん成長していきます。
まとめ
曲に強くなるためのボイストレーニング、いかがでしたでしょうか?
日々基礎ボイストレーニングをしているが伸び悩んでいる方、またはこれからボイストレーニングをしてみたい!と思っている方は一度自分の声【楽器】と向き合ってみるとさらに歌唱力もUPし、自分の求めている歌声を作り出すことが出来るでしょう。