ボイストレーニング

アーティストとは違う!?スタジオミュージシャンってどんな仕事?

一言にプロと言っても、その内容は様々です。

ステージに立って人前で歌うプロもいれば、人前ではなくスタジオで歌うプロもいます。

それがスタジオミュージシャンと呼ばれる人たちの仕事なのです。

もちろん歌のみならず楽器の演奏者も同様ですが、今回はスタジオミュージシャンのヴォーカリストに焦点を当てたいと思います。

目次

1、スタジオミュージシャンとは

2、どんな仕事なの?

3、どんなスキルが必要なの?

4、まとめ

1、スタジオミュージシャンとは

TVのCMを見ていると、名前のわからないシンガーがそのCM独自の曲を歌っていることが多々あります。

CMの最初や最後に企業名・商品名にメロディをつけた、サウンドロゴという物もあります。

また、スーパーに買い物に行くと、店内で明るく陽気な歌が流れています。

いい曲だな、いい声だな、と思ってもいったい誰が歌っているのか分からない。

そんな経験はありませんか?

それらを歌っている人をスタジオミュージシャンと呼びます。

CM関連の仕事の他にも、メジャーアーティストが歌う楽曲の仮歌を歌うという仕事もあります。

仮歌とは、実際に歌うアーティストのための謂わばガイドボーカルのようなもので、これもに関してもスタジオミュージシャンの大きな仕事のひとつです。

大きなステージに立ち、スポットライトを浴びて人前で歌う仕事ではありませんが、非常に高いスキルが必要な仕事だと言えます。

2、どんな仕事なの?

クライアントである企業などがCMを作りたいと思った場合、まず広告代理店や映像制作会社を通します。

そして映像に音楽制作会社が歌やナレーション、BGMや効果音を入れていくという流れでCMが作られて行きます。

どんな曲がCMに合うのか、サウンドロゴはどうするか、色々な提案がされていくつかに絞られます。

そこでスタジオミュージシャンの出番です。

人前に立って歌うシンガーやバンドは主役は自分自身ですが、スタジオミュージシャンはまさに影の立役者!

主役はクライアントである企業や商品であって自分自身ではないのです。

求められた声、雰囲気をしっかりと再現・表現することが必要であるため、アーティストと言うよりは技術職だと言えます。

3、どんなスキルが必要なの?

前述したように、こんな声が欲しいと言われた声で歌います。

その要望は実に幅広く、楽しい声ひとつにしても、微笑むような声・ニコニコ笑顔の声・歌のお姉さんのようなハツラツとした明るい声・高校生が青春を謳歌するような爽やかな声など様々です。

実年齢よりも低い年齢の声(時には子供のような声)から高い年齢の声を求められることもあれば、異性のような声を求められる事も。

さらに、ビブラートやこぶしのあり・なしの両方で歌って見て欲しい、もうちょっと違うパターンで歌ってみてほしい、やっぱりキーを変更しよう、ハモりやコーラスも入れて欲しい、など多種多様なオーダーもあったりするので、その場で即対応できる能力や応用力が必要となります。

そしてもうひとつ大切なのが譜面を読める事、ピッチ(音程)やリズムが正確であることです。

レコーディングの際、事前に譜面や資料をもらう事もありますが、ほとんどの場合が現場であるスタジオに着いてからそれらを手にすることが多いのです。

そのため、初見で歌える技術や、その場で初めて聞いてすぐ歌える技術が必須となります。

ピッチやリズムに関しては言うまでもありませんが、レコーディングですので正確でなければなりません。

魅力的な声を持っていたとしても、ピッチがデタラメだと使い物にならない、もしくはエンジニアさんによる修正の作業量が増えてしまいます。

短時間で正確に要求に応える!というのがスタジオミュージシャンの仕事です。

4、まとめ

いかがでしょうか。

スタジオミュージシャンはアーティストとは違い、技術職であることがわかって頂けたかと思います。

歌の仕事、というとあまりピンと来ない方も多いと思いますが、こういったスタジオで歌う仕事もあるのです。

クライアントの要望に応えるスタジオミュージシャンは、仕事を通して新たな自分の声や歌に出会える事が多々あります。

一見、無理難題なんじゃないかと思われるような要望にも精一杯応えているうちに、声の引き出しが増えたり、色々な声を演じられる楽しさが魅力です。

さらに、TVCMを歌った、メジャーアーティストの仮歌を歌った、となればアーティストとして活動する場合にも大きなプロフィールとなること間違いなしです。

アーティスト、スタジオミュージシャン、どちらにしても自信をもって歌えるように日々歌の技術向上を目指しましょう!

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